9/21/2012

モロッコで出会った男たち


☆道案内の男☆

マラケシュ初日、リヤドまで道案内をしてくれた英語が話せるイケめん君(写真撮るの忘れた、、)。道案内をしてもらったらチップを払うのが当たり前のモロッコ、換金したてで細かいお金がなかったためイケめん君には1000円程渡した。

「君ラッキーだね。でも、今後どこかで偶然にも会う事があったらタダで案内しろよっ」

なんと、次の日から彼とは毎朝、毎晩、私が滞在していたリヤド近くで顔を合わすことになる。毎朝彼は私に「今日はどこに行くの?」と約束通りにタダで行き方を教えてくれ、毎晩「お帰り、楽しかった?」と声をかけてくれた。

「これみんな俺の友達。俺がここにいない時は彼らに聞いて。もちろんお金いらないから。」

彼は彼の道案内仲間を数人紹介してくれた。その日からその界隈では道案内の客引きには声をかけれなくなった。そして毎朝あいさつをする友達が出来た。ほんと、いい子たちだと思った。


☆ガイドの男☆

メディナやスークには子供からおやじまで道案内、ガイドをして金を稼ぐ男たちがごろごろといる。すぐにどこに行きたいの?案内しようかと声を掛けてくる。

日本の旅行本には道を案内し高額なお金を請求されたと被害報告が沢山出てるので気を付けるようにと書いてあった。街のガイドもホテルや観光案内所で手配してもらおう。と。
実際、ブログでの体験談で道案内にチップを渡したら少ないと言われ、お金をぼられたというものがあったり、ホテルを通さずガイドを付けたら絨毯屋さんに連れて行かれ押し売りにあって怖かったなど、。

ならば、実際試してみようと思って声を掛けてきたなかで1番ハンサムな英語が話せる少年にスークのガイドをお願いしてみた。

少年は英語も流暢でマラケシュのこと、歴史、家族のこと学校のこといろんな事を話してくれた。そしていろんなところに連れて行ってくれた。彼はバイクが私たちの横を通りすぎようとする度に危ないからと言ってわたしをバイクから遠ざけてくれた。少年よー、優しすぎるぜ。

彼の友達のお土産物屋に連れて行かれたが、押し売りはなかった。もちろんガンガン営業をかけてくるがイラナイと言えばぜんぜん問題ない。3時間程案内してもらい、チップを1000円渡してみた。少ないと言うのでもう1000円渡した。チップを払った後も、もうお金はいらないけどお姉さんといると楽しいからと言って、いつの間にか彼の友達2人も合流しその後も3人で街をぶらついた。

ここは観光の町、そして迷路の町。案内してお金を稼ぐことは彼らの生活手段で旅行者の私たちも案内は必要。そう需要と供給になっている。1000円払って少ないと言われ、もう1000円あげたことを私はボラれたとは思わない。モロッコの物価から考えると多分2000円はかなり高額。きっと日本の旅行本ではこういう事を言っているのだろうと思った。

海外旅行できる私たちは豊かだ。私にとってこの2000円はかなり満足のいくものだったし、ブランドもののTシャツを1万円だして買うよりかなり健全なお金の使い方だと思った。




☆革なめしの男☆

なぜか革のなめし場に見学に行くことになった。
案内してくれたのはこの人、後でこの人はこの辺のドンだと知る





革のなめし場は臭いがキツイため、ミントの葉をくれた。臭いからミントの葉の匂いを嗅いでいてねと。このエリアは革のなめし屋街で何軒ものなめし屋が集まっている。アラブ人経営の革のなめし屋は牛革のみで、ベルベルは牛以外のキャメルや羊などをなめすことや、生産工程、日数など詳しく英語で話してくれた。ってか、わたしなんでモロッコまで来て仕事モードに入ってんの、、、。

もちろん見学の後はチップを。いくら払ったかは覚えてないけど、この後このドンはチップを独り占めせず、今日働いていた職人に分配した事はさっきのハンサムなガイド少年に聞いたから知っている。

そしてこの後、アラブの王様の豪邸にあるような骨董品を取り扱う土産物やにドンに連れて行かれた。こういう財宝はビバリーヒルズにあるような豪邸が似合うよ、我が家にはもったいない。豪邸に住むことになったらまた来るね、ありがとう。と言って店を出た。

チップや客を仲間とシェア―する。そういうの好きだな。


☆カフェの男☆


暑さにやられ、しかも死ぬほど歩き疲れた私はメディナにあるカフェで休憩。
カフェの店員にリヤドに最短で帰れる方法を尋ねてみた。

「えーっと。。あー、説明難しいからバイク、乗りな、送ってくよ」

ええええーーー、まじっすか、
夕方の人がごったがえすフナ広場をエンジンのかかりにくいスーパーカブで爆走

「あ、言っておくけどチップはいいからね。またマラケシュとカフェに来てよ」

しかも、わたしカフェオレ代も払ってないよぉ、、「ここ今日初めて?じゃあ2回目から代金もらうよ」って。

優しさに泣けた。